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最新ランジェリートレンド



今シーズン注目のピックアップ
「パリ国際ランジェリー展」が2年半ぶりにリアル開催

もっとカラフルに楽しく、センシュアルに

武田尚子(ジャーナリスト)
 

業界一大イベントの再開として待望されていた「2022パリ国際ランジェリー展」が、初夏(6月中旬)のパリで開催されました。これは当初1月に予定されていたものが延期となったもので、リアル開催としては2年半ぶりとなります。
「パリ国際ランジェリー展」といえば、通常は秋冬物の発表の場ですが、今回は夏展と合体したかたちとなり、製品は2023年春夏コレクション(ランジェリー×ラウンジウエア×スイムウエア×アクティブウエア)、併設する素材展は2024秋冬トレンドを見せる内容となっていました。
日本国内で浸透している「SDGs」や「フェムテック」といった言葉はほとんど使われませんが、課題は共通しています。長期的に継続している課題やトレンドが多く、それぞれが確実に次のフェーズを迎えていることを実感しました。


サステナブルな物づくりが進行

素材業界がリードしてきたエコフレンドリー(地球に優しい)、サステナビリティ(持続可能性)の潮流は、製品ブランドにも大きく波及しています。 地球環境問題への意識の高い独立系ブランドに限らず、主力ナショナルブランドも、リサイクル素材やリサイクルレース、あるいはオーガニックコットンを積極的に導入するようになったのが、この 2 年半の間の大きな変化といえます。
今回、フランスの某老舗ブランドが、「エコランジェリー」という名前を付けてリバイバルしていたことはその典型といえるでしょう。
今後は、単にリサイクル素材使用にとどまらず、製品がどのような環境で作られているのかを明示し、廃棄処分の段階まで考えて物を作るという、まさに企業の社会的責任が重要になっています。その一環として注目されているのが「生分解性(BIODEGRABLE)」で、溶けて最終的には土に還るという素材に焦点を当てた商品開発が水面下で進んでいるようです。
業界全体が次世代マーケットの創出に取り組んでいる中でも、エコロジーの取り組みはマストになっています。

「エコロジーをテーマに再生したフランス老舗ブランド」

セクシーで魅惑的なデザインを楽しむ

デザイン面においては、ランジェリーが本来得意とするセクシーで魅惑的な雰囲気がもどってきています。もちろん快適性や日常性、汎用性も基本にはありますが、それに加えて、エモーショナルな高揚感や身に着ける喜びというものが求められているのです。
ブラジャーはもちろんのこと、アウターとしての着こなしや背中を大胆に見せることができるボディ(ボディスーツやボディブリファー)、遊び心いっぱいのガーターベルトもアクセサリー感覚で復活。薄く透けるシア―素材やレースの存在がより重要になり、細いひもをあしらったようなセクシーなディテールも目につきます。ことに夏はカラフルな色合いも大切です。
ジェンダーレスの時代において、ある意味では「女性らしさを楽しむ」感覚といえるかもしれません。これはまさに女性のエンパワーメントと密接につながっていて、女性が自信をもって生きるようになっている(あるいは渇望している)証拠でしょう。
近年、女性の起業家による新しいブランドも多く登場しており、その象徴として、今回は吸水型生理用ショーツのブランドが多く出展していましたが、今後はさらに女性のコミュニティを活かしたビジネスの広がりが見られるのではないでしょうか。
「若いブランドにとって新鮮なガーターベルト」
「吸水性サニタリーショーツのブルト」ランドが多く登場。色柄が豊富」
武田尚子(たけだ なおこ)
ジャーナリスト。ボディファッション業界専門誌記者を経て、1988年にフリーランスとして独立。 ファッション・ライフスタイルのトータルな視野の中で、インナーウエアの国内外の動向を見続けている。 世界のインナーウエアトレンドの発信拠点「パリ国際ランジェリー展」の取材を1987年から始め、 年2回の定期的な海外取材は30年以上に及ぶ。
2021年3月、家で着るアパレル(ナイトウエア&ラウンジウエア)の変遷をたどった『もう一つの衣服、ホームウエア』(みすず書房)を発刊。



 
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