9月26・27日に開催された「アンテルフィリエール上海」では「アンテルフィリエール賞」と「ヤング レーベル アワード」の2つの賞が発表されました。
まず、6回目となる「アンテルフィリエール賞」はイノベーティブな素材・レースを開発したメーカーや製造業者に贈られる賞で、「LACE」「NATURAL」「SOLUTION DESIGN」「SURFACE DECORATION」「SHAPE WEAR」「審査員特別賞」の6つのカテゴリーがあります。
そのうち、今年は「NATURAL」を旭化成アドバンス、「SOLUTION DESIGN」をセーレンが受賞しました。
初日の午前中には表彰式が開催され、主催者であるユーロヴェットからトロフィーが授与されました。
「NATURAL」賞を受賞した旭化成アドバンスは、本来繊維として使用されないコットンの種のうぶ毛を原料とする「ベンベルグ」とリサイクル糸を使用した「ロイカ」がサスティナブル繊維として注目されての受賞。
「SOLUTION DESIGN」賞を受賞したセーレンは、シエイプウェアやアクティブウェアの分野で優れた機能性とデザイン性をもたらす素材「ビスコマジック」が高く評価された結果です。
同展は「サスティナビリティ」であること、「革新性」があることの重要性を強く訴えていましたから、それをリードする存在として、2社が受賞したのはとても嬉しいことですね。

旭化成アドバンスの安本一郎繊維本部インナー・レッグ事業部第1営業部部長

セーレンの塩田清太郎スポーツ・ファッション衣料部門スポーツ・インナー事業部スポーツ・インナー第二販売部部長

一方「ヤング レーベル アワード」は昨年から新設された賞で、アジア太平洋地域の有望な若手デザイナレーベルに与えられる賞。
今年は1位を中国の「ザ ブレンダー」、2位を同じく中国の「ヤランカ ニューライフ」、3位を日本の「マイミア」が受賞。
「ザ ブレンダー」は成型編みを中心とするブラジャー&ショーツ、アクティブウェアをモダンなカラーで展開するブランド。
「ヤランカ ニューライフ」は、2010年に創業しマタニティ用下着などを展開するYAHUI FASHION & TECHが昨年スタートしたブランドで、オーガニックコットンやリサイクル素材を積極的に使用しているのが特徴です。
スポーツテイストなデザインやエコフレンドリーな素材は、今の時流でもあるため、納得の受賞と言えます。
その2ブランドに次ぎ、特徴あるデザインで3位を受賞したのが「マイミア」です。
「マイミア」は、エスモードジャポンで授業の通訳やサポートを務めていたデザイナーの神成舞さんが、昨年スタートしたブランド。
サテン地とリバーレースの組み合わせ、華奢なデザインが特徴で、審査員からは「ブランディングが完成されている」などの声が聞かれました。

スポーツテイストなデザインが光る「ザ ブレンダー」

「ヤランカ ニューライフ」のウェディングライン

サテンとリバーレースのカラーコントラストがブランドの特徴でもある「マイミア」

「アンテルフィリエール上海」は中国で開催される見本市なので、中国のメーカーやブランドが中心にはなりますが、アジア最大の下着・水着の素材展ですから、日本のメーカーやブランドにもどんどん存在感を発揮してほしいですよね。
先日、同展での国別来場者数が発表され、日本は中国、香港に次いで3位でした。
最後に最終日の夕方催されたランジェリーショー「IT’S OUR ERA」の写真をご紹介。
ややも上海のパワーに圧倒され気味でしたが、出会いや発見もたくさんあった「アンテルフィリエール上海」でした。

「LIVARYMIO」

「マイミア」

「MMUSES」

「NEIWAI」

「YOU BRA」