「女性下着のデザイナー・パタンナーを目指す方の特別講座」2期目が修了!

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2020-12-25 00:00:00

2019年から開催されている「女性下着のデザイナー・パタンナーを目指す方の特別講座」(文化服装学院・日本ボディファッション協会主催)が2020年も10月からスタートし、先日、無事に全カリキュラムを終えました。
今回の受講生は20名。18名が服飾専門学校に通う学生さんで、2名が日本ボディファッション協会(以下、NBF)会員企業で働くキャリア1〜2年のデザイナーさんです。
修了記念に受講生の皆さんとワーキングメンバーで記念撮影をしました。

最終日となる12月16日は、習得した事を踏まえてのオリジナル下着のプレゼンテーションだったのですが、新感覚のコンセプトやお悩み解決ブラ、ボディポジティブの潮流に応えるブラなど、どれもがとてもフレッシュな内容。
受講生の皆さんの、「下着の仕事」に対する熱意が伝わるようでした。

ワーキングメンバーを中心とする7名で発表内容を審査し、最優秀スチューデント1名、優秀賞2名を選出。私も受賞者のお二人と一緒に記念撮影していただきました。
右が最優秀スチューデントを受賞した小林花音さん。「月」をテーマに、その月が持つ女性のバイオリズムとの関連などもコンセプトに交えながら、ブラジャーを提案。
左が優秀賞を受賞した服部麻央さん。「ありのままの私を愛せるブラジャー」として厚みのないストレスフリーのブラジャーの提案でした。
もうひとりの優秀賞受賞者の當間麗さんはビデオでの発表だったため、一緒に撮影できずに残念……。女性たちの心の「冒険」をテーマとした新しい下着の提案で、こちらも、とても興味深いものでした。
今回の講座は昨年同様5月に開講する予定でしたが、新型コロナ感染拡大の影響で2度も延期することになり、やっと10月3日に開講へ。
2ヵ月半で全10回のカリキュラムを修了することになり、受講生の皆さんの負担も大きかったと思いますが、その一方でより集中して学ぶことができたかもしれませんね。
また、感染予防のため、講座終了後は使用した机・椅子を受講生自ら消毒したり、マイクをまめに消毒したり、手袋を用意したり。
これまでになかった細かい衛生管理が必要となり、事務局の皆さんは大変なお手数と気遣いだったと思います。
そのおかけでもあり、何事もなく無事に終えて、本当に良かったです。

今回の講座内容は、以下の通り。日本ボディファッション協会の会員企業を中心に多大な協力のもと、カリキュラムが進行しました。
・商品企画総論
・特別課外授業(ピーチ・ジョンとワコールのプレスルームを繋いでのオンライン授業)
・マーケットリサーチとその分析、MDの基本
・パターンメーキング基礎
・パターンメーキングの応用(グレーディング等)
・CADによるパターン作成
・イラストレーター等によるデザインワーク
・CGを利用してのデザインワーク実習
・オリジナル下着のプレゼンテーション

全ての講師が、現在業界の第一線で活躍されている方々。
皆さん、現場での経験を踏まえた資料や知見を惜しみなく提供してくださり、とても有意義な内容の講義でした。
オンラインでの座学もありましたが、ほとんどが実技で、実際に手を動かしながらブラジャーの構造やデザインを学ぶ内容。
普段は洋服のデザインやパターンを学んでいる服飾専門学校の学生さん達も、ブラジャーとなると勝手が違うようで、一生懸命取り組んでいる姿がとても印象的でした。
最近は、若いランジェリーデザイナーが自らのブランドをデビューさせることも多く、メディアでもよく取り上げられ、その姿に憧れたり刺激を受けたりしてランジェリーデザイナーを目指す方が増えたように思います。
ただ、素材、パターン、縫製、全てにおいて専門性が高く、新しく始めるにもハードルが高いのも事実。
一方で、現在は服飾専門学校でも下着を専門に学ぶ場がほとんどないため、下着メーカーに就職しても、現場で基礎から学んでいるのが現状です。
一この講座がその一助となることを願いますし、夢を持つ皆さんと業界の橋渡しになることを期待します。

この講座は2021年も開講予定です。
興味がある方は、NBFに問い合わせいただければ幸いです。
私もランジェリーに興味を持って頂けるよう、そして少しでも役に立つ情報が提供できるよう、来年も頑張ります!